日日- HiBi - Day-to-Day
果てなき、「道」を—
感謝とは、どう届ければ伝わるだろう。
書道においても人生においても、大先輩のⅠさん。
月に1度の事務仕事でご一緒していたが、
定年80歳の書道会において遂に退職される日が来た。
年齢を全く感じさせないキレのある仕事ぶりと
指導力。趣味はご旅行で、同じ月に北海道と沖縄
へ2度の旅に出たりする。信じがたいフットワーク
の軽さで周囲を驚かせていた。
Ⅰさんは、密かに我が師匠の幼馴染でもある。
共に小学校に通い、同じ書の門下生となったおふたり。
様々な思い出話を聞かせてくださった。
私にとっては懐かしいオルゴールの音色を聴くような。
師匠の体調不良が続く中で、そのお元気さは何より尊く、
かけがえのない希望でもあった。
記念の贈りものを企画していると、
「ぜひ参加したい」と手を挙げる人が次々と現れ、
気づけば当初の3倍の人数にふくらんでいた。
長年多くの方を叱咤激励しながら導いて来られた——、
これこそがIさんの御人徳なのだろう。
今はたまたま定年という一区切り。
書道を続けていれば、いつか、きっとまた。織り
なす線は幾度も重なる。我々はこれからも、同じ
「道」の上にいる。


