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ふれあいの輪は、新しいホームケア・在宅介護を目指して、
(公財)フランスベッド・ホームケア財団によって
運営されています。

ふれあいの輪

福祉用具の活用事例Examples of welfare equipment utilization

ベッドや椅子から離れるとチャイムでお知らせ♪
「目が離せない!」というプレッシャーから解放

「自宅で介護をしたい」と願う家族は多い。しかし、家族が目を離したすきにベッドから出て、転倒してしまうリスクがある。それを防止する福祉用具のひとつに離床センサーがある。ベッドに設置したセンサーが利用者の体動を検知し、離床の動きをとらえ、家族に知らせるのである。その代表的な製品がフランスベッドの「FB離床センサー RS-13」だ。
 都内で商店を営むAさん一家では「FB離床センサー RS-13」を、ベッドではなく母親の椅子に敷いて使用している。母親が立ち上がるとセンサーが検知し、チャイムで知らせ、すぐに駆け付けることができる。在宅介護では、ほんの数分の“目を離す時間”が事故につながる。「ちょっとしたすきに立ち上がってしまうことがあります。転倒が怖くて、常に気が張っていましたが、離床センサーのおかげで不安も負担も軽くなりました。本当に便利です」とAさんは語っている。

■お店で働く母親が脳梗塞で倒れる

 東京都内の老舗商店Aさん一家。地域の代表的な店舗で「家族みんなでやっているお店。母親も元気に店番をしていました」とAさんは振り返る。

 その母親が脳梗塞で倒れ、大学病院に緊急搬送されて手術を受けた。その後、リハビリ専門の病院へと移り、回復を目指してぎりぎりまでリハビリを続けた。退院したのは2025年の夏の終わりである。

 施設への入所という選択肢もあったが、70代でまだ若いことから家族は自宅での療養を選んだ。回復の可能性がある中で、慣れ親しんだ環境で過ごすことを大切にしたいという思いと、施設に入れたらもう戻れないかもしれないという不安があった。

 退院時には、電動ベッドや車いす、手すりなど、生活に必要な福祉用具を一式導入。ケアマネジャーから紹介されたフランスベッドが揃えてくれた。「うちの場合だったらこれが必要、というのをピンポイントで揃えてくれました。母親の状態や住環境に合わせて提案してくれました」とAさんは説明する。

■退院後に直面する“目が離せない現実”

 退院後、自宅での生活が始まったが、母親には半身麻痺に加え、高次脳機能障害が残っていた。言葉を発することはできず、自分で状況を判断して行動することも難しい。

 「例えば、目の前にティッシュがあっても自分で取って使うことができない。誰かに来てほしいと思っても、『ボタンを押して呼ぶ』ということができないんです」(Aさん)。一方、動こうと思えば、動く方の足で立ち上がってしまう。

 家族は常にそばにいるようにしていたが、日常生活や仕事の中で、どうしても離れなければならないこともある。このため、退院後間もなく転倒してしまったことがあった。

 「朝の支度や家事の時間、お店にお客様がいらした時など、どうしても目が離れてしまう瞬間があります。そのたびに、母親が立ち上がっていないか、転倒していないかを確認する必要があり、様子を見に行くようにしていました」(Aさん)。

 転倒する前に、椅子から立ち上がったことが分かる仕組みが必要になった。

■立ち上がった瞬間を確実に知りたい

 転倒してからでは遅い。家族が求めたのは、「立ち上がった瞬間が確実に分かる」ことであった。

 見守りの方法として、カメラの設置や呼び出しボタンの活用も考えられたが、Aさん一家では現実的ではなかった。「母親はボタンを押して呼ぶことができません。カメラや赤外線も確実に検知できなかったら困る」という不安がAさんにはあった。センサーでも不確実なものではなくて、立ち上がったら必ず分かるものが欲しかった。

 こうしたニーズを踏まえ、フランスベッドが提案したのが「FB離床センサー RS-13」であった。別製品も検討したが、住まいの構造上、電波が十分に届かないという問題があった。家の中で階が分かれているため、母親のいる場所と店頭や家族のいる場所の間で通信が安定しなかったのである。

■離床を瞬時に知らせる「FB離床センサー RS-13」

 「FB離床センサー RS-13」は、センサーが利用者の体動を検知し、マットから離れると、介護者に通知する見守り機器である。通知は無線で送信され、受信側にチャイムで知らせる。通信距離は最大半径100メートルと長く、別の部屋や階が異なる場所でも使用できる。チャイム音は複数の種類から選択でき、生活環境に応じた設定が可能となっている。一般的にはベッドでの利用が想定されているが、Aさん宅では、このセンサーマットを椅子に設置して使用している。

 週5日デイサービスを利用し、在宅時は家族がそばにいる体制を基本とし、その補助として「FB離床センサー RS-13」を活用している。本体からの音はオフにし、離れた場所に持ち運べる受信チャイム(リモコン)のみを作動させている。「リモコンを持ち歩き、音が鳴るようにしています。自分の目が届かない場所にいる時に知らせてくれるので便利です」とAさんは語る。

 階が分かれた住環境でも問題なく機能している。「2階にいても1階にいても、ちゃんと聞こえるので安心です。欲しかった機能そのままという感じです」と、その性能を評価する。

■見守りの負担を軽減し、日常に“余裕”が戻った

 「FB離床センサー RS-13」の導入によって最も大きく変わったのは、日常生活の中での“見守りの負担”であった。導入前、Aさんの生活は常に母親の様子を気にかけ続ける緊張の連続であった。

 ほんの短い時間であっても、その間に立ち上がってしまう危険性があるため、確認を怠ることはできない。「センサーがない時は、3分とか5分に1回は見に行っていました。歯磨きしても気が気じゃない。歯を磨く前に見て、終わったらまた見に行って、という感じ。洗濯物を干すのにも10分くらいかかりますが、その間に2回は見に行っていました」と、負担の大きさを語る。作業に集中することは難しく、常に時間に追われる感覚があった。身体的な疲労だけでなく、精神的な消耗も大きかった。

 しかし導入後、目を離すことへの不安から解放された。センサーが立ち上がりを検知し、チャイムで知らせてくれることで、「何かあればすぐに分かる」という安心感が生まれた。「ちゃんと機能していると分かってからは、15分くらいは集中して自分の用事ができるようになりました」(Aさん)。家事や身支度の時間に、まとまった時間を確保できるようになったのである。

 作業の効率が上がるだけでなく、気持ちの余裕にもつながっている。「立ち上がったら鳴る、という安心感があるので、精神的にも楽になりました」(Aさん)。

 もっとも、センサーがあるからといって完全に目を離せるわけではない。母親から、長時間離れることはできない。距離があると間に合わないこともある。あくまで見守りの補助であり、家族の存在が前提となる。

■「できること」を少しずつ増やしていきたい

 Aさん一家の在宅介護は、家族の見守りと福祉用具の力を組み合わせることで成り立っている。そんな中でAさんが期待しているのは、母親自身が「できること」を少しずつ取り戻していくことである。

 「本当は、ベルを押して呼んでくれるようになるといいんですが」とAさん。現在はボタンを押すという行為自体が難しい状態にあるが、今後、回復が進めば次の段階としてそうした機器の活用も視野に入ってくる。「言葉が出てくるようになったり、意思表示がもう少しできるようになったりすれば、また使えるものも広がると思います」(Aさん)。

 日常の動作を繰り返す中で、体を動かす機会が増え、以前よりも軽い介助で立ち座りができるようにもなった。「動くことで筋肉もついてきていると思います」とAさんは語る。 

■必要なものを的確に届けてくれる安心感

 在宅介護を支える上で、フランスベッドの存在は大きな支えとなっている。提案も導入もスピーディで、導入後のフォローも丁寧である。定期点検の際には、手すりの緩みなど細かな部分にも気を配り、その場で対応してくれるなど、継続的なサポートが続いている。「来ていただいて、すぐに直していただけるので助かっています」とAさんは語る。

 「本当に便利です」という言葉には、製品そのものだけでなく、提案から導入、運用、そしてその後の対応に至るまでの一連の支援に対する評価が込められている。必要なものを、必要なタイミングで的確に届けてくれる。その安心感が、在宅介護を支える大きな力となっている。

営業コメント

福井久遠

徘徊感知器は設置環境や使い方の工夫が重要な用具のため、現場での検証が大切です。
ご家族や納品スタッフと連携し、1Fから3Fまで電話で連絡を取り合い、階段を昇り降りして通信確認しました。
「ここまで届きました!」「ここの扉は開いています!」とやり取りを重ねた結果、当時発売されたばかりのマルチフィット離床センサーが有効に機能しました。導入後はご家族様から喜びのお声もいただき、提案が安心につながったと感じています。新商品や検証が必要な福祉用具も多い中で、ご利用者様の安全を第一に考え、現場での試行錯誤を大切にしながら、これからも積極的にチャレンジしていきます。

フランスベッド株式会社 メディカル押上営業所

福井 久遠

スペック

FB離床センサー RS-13

■セット内容:センサーコントローラー 、受信機、センサー シート

■[ センサーコントローラー]
  サイズ:幅15×奥行8.8×高さ11.8cm
  重量:220g
  消費電力:約0.05w(最大)
 [ 受信機]
  サイズ:幅8×奥行3×高さ14cm
  重量:150g
  電源:内蔵リチウム電池

■ 通信距離:400m(見通し)

■[ センサーシート]
  サイズ:幅 53×高さ 33cm×厚さ 0.6cm
  重量:920g

■電源:AC100-240V 50/60Hz 0.2A

●フランスベッド㈱