福祉用具の活用事例Examples of welfare equipment utilization

スターキーオメガAI
補聴器が支える高齢者の自立
難聴は高齢者にとって避けることのできない大な悩みのひとつである。「年のせいだから」と放置してしまうと、家族や周囲との会話が減り、外出や社会参加の機会が少なくなる。介護現場では、意思疎通が難しさが、介護者の負担を増やし深刻化する介護人材不足にも影響を及ぼす。高齢者が自立した生活を続けられる環境づくりは、社会全体にとって重要なテーマである。
補聴器は解決策として有効だが、専門家による試聴や調整が必要で、定期的なメンテナンスは高齢にとって大きな負担となる。東京都品川区で暮らす中條さん(95歳)は、自宅にいながら、福祉貸与事業者の補聴器サービスを利用し毎日補聴器を身に着けるようになった。家族との会話やテレビを楽しむ時間が増え、介護する側も負担が軽くなったと語る。

海図を作り続けた半生
中條久雄さんは昭和6(1931)年に愛知県に生まれた。早稲田大学を卒業後、海上保安大学校を経て海上保安庁水路部(現・海洋情報部)へ入庁。巡視船に乗り海底地形や水深などを測量、天体観測による船位の決定など航海の安全を支える業務に長年従事した。
「硫黄島へ行った時は、まだ戦争の地雷が残っていて、決められた道以外は歩かないようにと言われましてねえ」。巡視船で硫黄島周辺の海域調査に携わった経験を、95歳となった今も鮮明に語る。
新型コロナウイルス感染症で入院し、その後は介護認定を受け、福祉貸与事業者の福祉用具や補聴器を利用して、自宅での生活を続けている。
聞こえにくさが生活を変える
80代をに入る頃から聞こえにくさを自覚し始め、家族との会話やテレビの音が聞き取りにくくなった。日本橋のデパートで補聴器を購入し、調整のために定期的に通っていたが、90歳を過ぎると外出そのものが負担となった。さらに虎ノ門病院への入院を経て、介護認定を受けると、在宅中心の生活に。
「父を連れて日本橋まで行くのは簡単ではありません。調整したいと思っても、お店まで行くことが難しいんです」と、同居する娘の多嘉子さんは振り返る。
自宅での聴力測定と調整
そんな時、ケアマネジャーから紹介されたのが福祉貸与事業者だった。電動ベッドや手すりなどの福祉用具だけでなく、補聴器も取り扱っていることを知り、相談を依頼した。
対応したのは、福祉貸与事業者の熊谷圭祐所長。「ご自宅で聴力測定から補聴器の調整までできます」との説明に、「父を何度も外へ連れ出さなくても、自宅で診てもらえる。それが一番ありがたかったですね」と振り返る。
自宅で聴力測定を行い、現在の聞こえ方に合わせて補聴器を選定。生活環境を確認しながらフィッティングも行い、細かな調整を重ねていった。
「普段どおりの生活の中で調整していただけるので安心でした。困ったことがあればすぐ相談でき、対応も早いです」と多嘉子さん。補聴器は機械ではあるが、専門スタッフの継続的な支援によって初めて価値を発揮する。中條さん一家にとって、福祉貸与事業者は、「聞こえ」を取り戻すだけでなく、在宅生活を支えるパートナーとなった。
AI補聴器「スターキーOmega AI」
今回、導入したのは、スターキー社の「Omega AI」。AIによる音声処理で雑音を抑え、会話を聞き取りやすくする高性能補聴器である。「耳かけ型」で軽く、目立ちにくい。
使いやすさの改善
充電が簡単に
特に便利だと感じたのは充電方法だった。以前の補聴器は充電器にうまく置けず外れてしまうことがあったが、「Omega AI」は専用ケースに戻すだけで充電できるため、毎日の取り扱いが格段に楽になった。
助成制度の活用
品川区の補聴器助成制度
さらに今回は、品川区の高齢者補聴器購入費助成制度の助成上限額(¥72,450)を、福祉貸与事業者が販売価格から差し引く形で対応した。区への申請や書類の準備など煩雑な手続きが不要となり、「本当に助かりました」と多嘉子さんは語る。
補聴器は、購入して終わりではない。福祉貸与事業者では定期的に自宅を訪問し、調整やメンテナンスを継続して行っている。外出が難しい高齢者にとって、自宅で相談できることは大きな安心につながる。
「聞こえる」が家族を変えた
「これ、よく聞こえるよ」。新しい補聴器を装着した中條さんは笑顔で家族に話した。家族との会話はもちろん、テレビを見る時間も増えた。特に台風や地震のニュースは海上保安庁での経験から真剣な表情で見入る。昼間の活動量が増え、生活のリズムも整ってきた。
「以前は、何度話しても聞き返されることがありました。今は一度で伝わることが多くなり、私自身のストレスも減りました」と、多嘉子さん。補聴器によるコミュニケーションの改善は、家族の精神的な負担を軽くする効果も大きい。
病院を受診した際にも、意思の説明を本人が理解し、自分で返事をする場面が増えた。「以前は私が間に入って伝えることが多かったのですが、今は先生のお話を父が直接聞いて答えられる場面が増えました」と多嘉子さんは笑顔を見せる。デイサービスでも、職員や利用者との会話に積極的に加わるようになったという。
介護予防としての補聴器
難聴は認知症リスク
難聴は、単なる不便さにとどまらない。会話が減り、コミュニケーションが少なくなることで外出や社会参加が減少し、心身の活動量が低下する。近年では、難聴が認知機能の低下や認知症のリスクを高める要因として注目されている。
中條さんの場合も、補聴器を替えたことで家族との会話が増え、テレビを見る時間が長くなり、デイサービスでも積極的に会話へ参加するようになった。介護において、日々のコミュニケーションは身体的介助と同じくらい重要である。
高齢化が進み介護人材不足が深刻化する中、聞こえを改善し、人とのつながりや生活意欲を維持することは介護予防の重要な取り組みのひとつであり、家族や介護現場の負担軽減にもつながる。
在宅生活の質の向上
聞こえることで生活リズムが整う
「なくさないように気を付けていますよ」と言って補聴器に手を添える中條さん。聞こえることが当たり前になるにつれ、家族との会話は自然に増え、テレビやデイサービスで過ごす時間も、以前より楽しめるようになった。
補聴器は単に音を大きくする機器ではない。家族や友人との会話を楽しみ、地域とのつながりを保ちながら、自分らしい生活を続けることを支える福祉用具である。
福祉用具貸与事業者の役割
売って終わりではない
「補聴器は売って終わりではありません。一人ひとりの聴力や生活環境に合わせて、調整を続けることが大切です」と熊谷所長は語る。福祉貸与事業者は補聴器を販売するだけではなく、利用者の聞こえに寄り添い、継続的な調整や相談を通して暮らしを支えている。
これからも中條さん一家が、安心して自分らしい毎日を過ごせるよう、その歩みに寄り添い続けていく。
■スターキーオメガAI
高度な防水・防塵・耐久性性能で
水や雨水、汗等のトラブルから高品質プロテクション。
独自の保護技術「Pro10 HydraShield™」による多層保護構造と密閉設計で補聴器をしっかりガード。汗、雨、汚れなど、日常で起こりやすいトラブルにも安心。
業界初!充電式補聴器は水ぬれによる故障も保証期間中無償修理対象。万が一でも安心です。
製品仕様
・スターキーオメガAI RIC R 充電式耳かけ型 [写真]
LED表示ランプ搭載
シーソー式上下スイッチ
連続仕様時間最大51時間*1
ワイヤレス使用時は3.5時間ストリーミングしても45時間
充電式RICスタイルはさらにタフな設計に!10層の高耐久防水コーティングの日常防水仕様*2
主な特徴
・補聴器本体の大切な部位にも、ユーザーに寄り添い抜くこだわりの技術。
・LED表示ランプ:電源、ワイヤレスオン/オフなどと連動して発光。世界初”補聴器を探す”機能と連動してフラッシュ。*3
・周囲の音を集めるマイク部分:異物侵入を防ぐ設計。
・補聴器操作:音量、プログラム切替、エッジモード+オン/オフなど。
・目立ちにくいレシーバー:音を耳の中に届けるスピーカー部分。強靭で柔らかい高性能ケプラー繊維補強で、安心の耐久性を実現し、防水性能を強化。
オメガAI補聴器シリーズは、耳かけ型の他、耳あな型補聴器のご用意もあります。
*1 電池寿命は、聴力、自動機能、ワイヤレス機能の使用によっても異なります。
*2 国際保護等級IP68取得、完全防水とは異なります。
*3 世界初は2025年10月現在。補聴器を探す機能はアプリ併用時に使用可能です。
管理医療機器認証番号:305ADBZX00099000(耳かけ型)
貸与事業者のコメント

フランスベッド株式会社
メディカル品川営業所
所長
熊谷 圭祐
① 「聞こえにくさでお悩みではありませんか?」
聞こえにくさでお困りの方へ、当店では、快適な聞こえをサポートする高品質な補聴器をご提案しております。会話やテレビの音、外出先でのコミュニケーションがよりスムーズになり、日日の生活がいっそう豊かになります。
初めて補聴器をご利用になる方にも安心してお選びいただけるよう、丁寧なご説明とサポートをご提供いたします。軽量で装着しやすく、目立ちにくいモデルも多数ご用意しております。ぜひこの機会に、ご自身に合った補聴器で快適な聞こえる毎日を体験してください。ご相談・お問い合わせをお待ちしております。
② 平素より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
当事業所では、聞こえにお悩みをお持ちの皆様が、より快適で充実した日常生活を送れるよう、各種補聴器のご提案・販売を行っております。
おひとりおひとりの聞こえの状態や生活環境に合わせた機種を選定し、安心してご利用いただけるよう丁寧なご説明とアフターフォローを心がけております。補聴器の装用により、会話やコミュニケーションが円滑になり、生活の質の向上が期待できます。
今後も地域の皆様の聞こえを支えるサービスの充実に努めてまいりますので、引き続きご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

