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ふれあいの輪は、新しいホームケア・在宅介護を目指して、
(公財)フランスベッド・ホームケア財団によって
運営されています。

ふれあいの輪

福祉用具の活用事例Examples of welfare equipment utilization

木川靖洋氏

株式会社アスワン 代表取締役社長

木川 靖洋

L300Go®で退院後も自宅で先進リハビリ
簡単に装着してスマホで操作可能、
モチベーションも継続できる

自宅でも病院と同様の効果的なリハビリテーションを続けることはできないだろうか……。病院でリハビリを経験した患者の多くが、このように願っている。病院では充実したリハビリを受けることができるものの、退院してからも同じレベルの訓練は難しいのが現状であった。
この課題をクリアするとして登場したのが、フランスベッドの歩行神経筋電気刺激装置L300Go®だ。NESS L300™の新ラインアップで、フットセンサーを使用することなく、自宅でも簡単に電気刺激装置を使用することができるようになった。リハビリはもちろん、装着したままの散歩や職場復帰も可能だ。L300Go®を利用することで、退院直後から仕事に打ち込んでいる北海道の木川靖洋氏をお訪ねし、L300Go®の使い勝手や利用効果などをお伺いした。

突然の脳出血で入院

北海道の中央部に位置し、日本屈指の広大な平野が広がる十勝地方。空と大地が果てしなく続き、恵まれた土壌と気候条件を活かした、小麦、じゃがいも、大豆、とうもろこし、乳製品などの生産地となっている。

株式会社アスワンは十勝地方を中心に事業を展開している総合建設事業者である。一般土木工事はもちろん、十勝地方という土地柄、農業土木工事が多い。1971年の創業以来、「地域社会への貢献」を企業理念に、地域の人々が快適に安全に暮らせるような環境づくりに取り組んできた。

その木川氏が突然倒れたのは2年前、2021年8月のことだ。突然体が動かなくなり、横になったまま起き上がることができなくなってしまった。
「これは危ないと思って救急車呼んで、そこから意識も遠くなって、気がついたら帯広厚生病院でした」と、木川氏は苦笑する。脳出血であった。右半身不随となり、車椅子生活となった。

自宅リハビリ用にL300Go®を即決

入院したままのリハビリが続いた。帯広厚生病院は急性期病院であったことから1カ月で十勝リハビリテーションセンターに転院し、そこで5カ月間のリハビリを受けることになる。「専門家であるセラピストがついてのリハビリが3時間、自分だけの自主リハビリが2時間、これを毎日続けていました」(木川氏)。

日々これを繰り返し、5カ月で社会復帰ができるだろうと医師から許可が下りた。確かに意識ははっきりしており、社長業に必要な経営判断はできそうだし、会話もスムーズにできるようになり、右手は箸や細かな物をつまんだりはできないがある程度自由に動かすまで回復した。だが右足は保護具なしでは転倒の不安があった。

ここで紹介されたのが歩行神経筋電気刺激装置L300Go®だった。入院中はNESS L300™を使っていたが、これは踵にセンサーパッドを付けなければならず、裸足のままは難しい。しかし、新製品のL300Go®なら本体だけになるため、裸足はもちろん、その上にズボンをはくこともできる。NESS L300™と同様に、取り付けは簡単である。

「これは便利だ。普通に生活したり、仕事をしたりすることができると、レンタルを即決しました」と、木川氏は振り返る。ちょうどL300Go®が提供された時期であり、北海道では個人利用者第1号であった。

L300Go®は電気刺激を与えて筋肉を強制的に動作させる機器である。半身不随の患者は、筋肉と脳の接続がうまくできていない。しかし、その筋肉が自動で動くことにより、切断されていた神経の機能が少しずつ回復していく。「筋肉が動いていることがわかるんです。それを自覚することができるので、私には適したリハビリでしたし、L300Go®は効果的だと思います」(木川氏)。

装着したまま職場復帰

快方に向かっていたが、右足が内側に向き、ともすればくじいて捻挫をしてしまいそうになることがあった。L300Go®を装着することで、それを防ぐことができ、自然に近い歩き方ができる。退院は2022年明けの厳冬期であったが、L300Go®があることで雪道やアイスバーンでも歩くことができた。

「私は杖をつくことが嫌で……。しかし、L300Go®なら何も頼ることなく歩くことができます。L300Go®を付けて札幌まで出て、商用をこなすことができました」と、木川氏は笑顔を見せる。

L300Go®には2つのモードがあり、外出での商用や散歩時は「歩行モード」、自宅での自主リハビリ時は「トレーニングモード」を利用している。それらモード選択も使い慣れているスマホから操作することができ、この操作性を木川氏は高く評価している。

もう1つ木川氏の強調するL300Go®のメリットは、リハビリへのモチベーション維持だ。リハビリは単調なトレーニングの繰り返しであり、どうしても飽きがきてしまう。しかしL300Go®があれば微妙な回復の進化を把握することができ、日々の励みになる。

「モチベーションの継続は、リハビリには大切なことです。L300Go®ならやる気を持続させることができます」と、効果を認める。

それでは、フランスベッドに期待することはないだろうか。「そうですね。もうちょっとカジュアルというかスタイリッシュにして欲しいですね」と木川氏は語る。確かに今のL300Go®は医療機器そのままで、厚くてズボンが膨らんでしまう。

「とてもジーパンでは使えません。若者にでも受け入れられるようなおしゃれな機器にして欲しいと思います」と、最後に木川氏はフランスベッドに要求した。

メーカー担当者の声

坂本 仁志

フランスベッド株式会社
メディカル営業推進部
リハビリ・医療器推進室

杉谷 亮一

2020年から新型コロナウイルスが感染拡大したことにより、在宅リハビリテーションの需要が増加し、今後もますます需要が高まると考えられます。弊社のバイオネスは、医療機関でも導入されておりますが、個人の利用者様も在宅にいながらレンタルする事ができます。そのため退院後も質の高いリハビリテーションを行いたい方には最適な商品と言えます。

着脱や操作も容易であるためストレスなくご使用いただけると思います。

またサポートスタッフが各エリアに在籍しており、ご利用者様の要望に合わせ機器の調整やメンテナンス、アドバイス等を行うことでより効率的、効果的にリハビリテーションのサポートを行っております。

L300Goシステム 製品紹介

「移動性の向上をより簡単に」

L300Go®レギュラーサイズ L300Go®レギュラーサイズ

L300Go®スモールサイズ L300Go®スモールサイズ

L300Go®の特長

L300Go®の特長はモーターポイントを探す必要がありません。また、ステアリング電極を使うことで、刺激強度で内反・外反をコントロールすることができます。歩行モードも3軸ジャイロセンサーが内蔵されたEPGシステムが使用する方の歩行アルゴリズムを予測学習し最適なタイミングで刺激を行ってくれます。L300Go®は高い機能性に加え、簡便性と再現性を持ち合わせた画期的なリハビリ機器です。

L300Go®本体&アプリ

医療機器の種別等
医療機器承認番号 30300BZI00013000 名称 一般名称 歩行神経筋電気刺激装置(JMDN35725000)
医療機器の種別 管理医療機器/特定保守管理医療機器 販売名 L300Go®システム
種別 理学療法器具
下腿用カフの仕様
レギュラーサイズ スモールサイズ
素材 ポリマー繊維 ポリマー繊維
適合する脚部外周 29〜51cm 22〜31cm
寸法 ・高さ:160mm
・幅:100mm
・奥行き:125mm
・高さ:110.5mm
・幅:80mm
・奥行き:100mm
重量 約150グラム 約104グラム
パルスパラメーター
パルス 平衡二相性
波形 対象または非対称
強度(ピーク) 0〜100mA、分解能1mA(正相)
最大強度(rms) 16.5mA(ms)
最大電圧 130V
対称
正パルス持続時間
(μs)
100 150 200 250 300
負パルス持続時間
(μs)
100 150 200 250 300
相間間隔(μs) 50、100、200
相間間隔が
50μsecの場合の
総パルス持続時間
250 350 450 550 650
非対称
正パルス持続時間
(μs)
100 150 200 250 300
負パルス持続時間
(μs)
300 450 600 750 900
相間間隔(μs) 20、50、100、200
相間間隔が
50μsecの場合の
総パルス持続時間
450 650 850 1050 1250
最大負荷 80000オーム(最大電圧限界により異なる)
最小負荷 100オーム
パルス反復レート 10〜45Hz、5Hz刻み